働き方改革のメソッド

残業は「夏休みの宿題を最終日にまとめてやる」のと似ていて、正反対のメソッドにロケットスタートというものがあります。ロケットスタートは「夏休みの宿題を開幕数日でほとんど終わらせる」ものです。これをするために界王拳(つまりいつもより多くの力を集中的に注ぐ)を使うそうです。

このロケットスタートを実践されているのは、かつてマイクロソフトでWindows95の開発を主導された日本人の方です。

残業もロケットスタートも、どちらも定時時間外ですが、残業は無計画なのに対して、ロケットスタートは計画的です。そしてきちんと代休も取れるし、思いついた問題点の修正も「スラック(余裕)」をもってあたることができるというものです。

ロケットスタートは、はやめに問題点がわかり、クライアント様との調整や、開発物のテストや品質アップも、余裕をもって取り組めるそうです。残業の成果は、まさにその真逆ですね。

IT業界におけるトヨタ生産方式のようなものに、スクラムというものがあります。さらに運用側との連携も組み込んだDevOpsというものもあります。そもそも、トヨタ生産方式そのものに感銘を受けた方々が生み出したそうです。

どちらも、一部でも取り込んでみるだけで、目に見えて効果があります。あたらしいメソッドは、困っていることがあって、それを解決してきた歴史の積み重ねの伝統のうえに、成り立っています。

ワンマンで無理してやりくりしてきたなかで気づけない問題点が、チーム化をするとき、ぼろぼろ出てきます。そんなとき、こうしたメソッドがとても助けになることを、実感しています。

この実践ができなくなっているときはムリムラムダに流されて道を外れていることに気づかされます。理念を実現する行動基準を外れないよう、きちんと習慣化することが大事だと、反省します。

まだまだ少ししか実践できていませんが、その集合知、人類の英知のありがたみを感謝して、取り入れていきたいです。